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「価値」を作るもの

2015年11月05日

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先日、とあるイベントに赴きました。
テレビ収録を兼ねたもので、社会人向けの講義を
著名人が行うとのことで、招待していただき某大学へ。

芸能人枠としては武井壮さんが登壇されていました。
全講義を拝聴しましたが、
武井さんの講義に一番衝撃を受けました。

最も心をえぐられたのは
「価値というのは質の高さで決まるのではなく、
 それを求めている人の数で決まるのです」
という言葉です。

極論ではありますが、
どれだけおいしいパンを作っても
誰もそのパンを知らなかったら、
果たしてどれだけの社会的価値があると
言えるだろう、ということでした。

武井さんは無名時代から多くの賞をとり、
日本一になった競技もありましたが、
それが世間で少数にしか求められていない
マイナーな競技であったゆえに、
いつまでも花開かなかったそうです。

スポーツ選手は企業から協賛されなければ
生活が成り立ちませんから、各々営業をします。
しかしマイナーな競技だと集客力がなく、
企業側からするとメリットを感じにくいのです。

もちろん好きな競技を極めることは
価値のあることですが、
自身の生活苦が続くなか
周りの友人たちのスーツが立派なものに
様変わりしていくことが耐え難かったそうです。

とはいえ、「競技変え」も簡単なことではありません。
スポーツ選手は、自分の競技を専門的に極めていきます。
それは、その人が本来持ち合わせている身体能力が
まんまるの円だとしたら、それを同じ面積のまま、
ひたすら縦に伸ばして細長い楕円にするようなもので、
一点集中型になっていきます。

選手がその枠の一歩外側に出てしまうと、
たちまち素人になってしまうことも多々ある世界なので、
不調になったり壁を感じたりしてもそこから出るのが怖くて、
悩みながらその競技を続ける人がとても多いそうです。

そうなってしまうからこそ、スポーツの道を選ぶ時には
「自分は何がしたいのか」「どんな人生を送りたいのか」
今一度よく考えてから踏み出すべきだと
おっしゃっていました。

その競技で能力を高めたいのか、
スポーツ選手として名を広めたいのか。

極論なので賛否両論あるかと思いますが、
私は自分がスポーツと縁遠いためか、
そういったスポーツ界の現状や課題を知らなかったので、
目から鱗、終始感心しきりでした。

また、質だけ高めても厳しいというメッセージは
かなりショッキングだったものの、
腑に落ちる部分がありました。

たとえばSNSで、自分が祈るようにして書いた文章より、
パーティー模様が華やかに映し出された写真が
注目されることはざらにあります。

文章を書いている身としても、
自分がどこでどのようにして価値を創造したいのか、
常に問い続けなければと背筋を伸ばしました。

hagi


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