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恩師

2012年11月21日

IMG_eric
『eric』 Shaun Tan

小学生時代の担任がとても素敵な先生だった。
3~4年の2年間、「生活日記」なるものを毎日書かされた。

“書かされて”いただけに、苦痛の連続だったが、
下校前に戻される日記は密かな楽しみでもあった。
生徒一人ひとりに、赤字で感想が書かれていたからである。

誤った考えを記した日記には、
疑問を喚起させるような赤字が、
親に対する何気ない行動を綴った日記には、
予想外の賞賛の赤字があったりもした。

内容の良し悪しを問わず、
自分の書いたことに、真正面から向かい合ってくれた。
その積み重ねを通じて、大切な何かを教わった。

この先生、ある真冬の朝、
ストーブ(コークス)をつけず、
数十分にわたって、教室の窓を開け放しにした。

「これが0℃だ。よーく身体で覚えておきなさい」

どんな教科よりも印象に残っている授業である。
そして、いまでも体感で寒さの基準(=0℃)がわかる。

CM演出家で映画監督でもあった市川準さんは、
かつて美術学校時代、
「きょうは雨の音がなかなかいいから、雨の音を聞きましょう」
という、奇妙な授業を経験したことがあるという。
先生は、唐十郎さんだったそうである。

心に刻まれた授業。
いまは亡き恩師に、心から感謝。

Taka



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