FC2ブログ

読書日記

2011年02月23日

IMG_2047

飲んでいた席で、年下の友達が、急に話し始めた。

幼なじみが鬱病になった。
仕事もできない。出かけられない。

だから自分は、
半ば無理矢理に合鍵をもらい、
自分の仕事が終わるのがどんなに遅くても毎日顔を見に行って、
必要なときはお金を渡してる。

そこまでやるのが相手にとっていいかどうか、とかは
くだらないことなんだろうな…と思った。

ただ、

どうしてそこまでできるの?

という意味のことを、
その場にいた何人かが訊いた。

なにをどう訊かれても彼は、
おなじところばかり流す壊れたレコーダーみたいに、
「友達だから」をくりかえした。

説明するのがばかばかしいと思っているわけじゃない。
ただ、ほかに説明する言葉を持たないし、持とうともしない。

そのときのことを考えながら、私は彼のことを

『ぼくは勉強ができない』という本の
勉強ができなくて女のひとにむちゃくちゃモテる
あの主人公にそっくりだなと思った。

Asa.s

年史と矜持

2011年02月16日

IMG_0203

写真は基本的に苦手です。
はっきりメタボですし。
能天気な面も、五十を間近にしてどうか、と。
ただし、仕事で撮る写真は少しだけ例外。
つい最近も、お手伝いさせてもらった
120年史の打ち上げの際に、
記念写真を撮ってもらいました。

初打ち合わせは2年以上前です。
少し準備不足で、100年史も手がけた先方の担当者から
「甘く考えてもらっては困ります」的な指摘を受ける幕開け。
んな、脅かさなくても、でしたが、
仕事が進むうちに、よくわかりました。

ある意味、日本の近現代史を背負っている企業ですので、
政治・経済・業界史はもちろん、芸術や大衆文化、
さらには建築史まで各分野をおさらい直しつつ、
膨大な史料をコンパクトに組み上げる。
忙しい現場の第一線の責任者のインタビューも、
短時間で核心を衝く言葉を引き出さないといけない。
こっちも会社の名折れになりますから、多少は商売抜きでも
頑張らざるを得ない、これは。

「『~に向けて』は好きではないんです。曖昧で誤魔化す感じの言葉ですから」
「企業系の出版物や情報発信では、よく使うんですけれども…」
「嫌いなんです」
「気をつけます」
なんていうやりとりもありました。
打ち上げに、校正校閲の方まで招待されていることからも、
歴史や文章への真摯な姿勢が示されていて、
大変でしたが、納得もさせられました。

こういう仕事の後の記念写真は、
尻込みしちゃいけない。
至らなかった部分の反省も含めて
胸張って写らないと、と思ってんです、チームの一員として。
一回り成長したのは腹回りだけじゃない、
はずなんで、お天道様も許してくれるかと。

moon hill

本棚

2011年02月10日

IMG_2046

会社の机の上に並んでいる本をみて、
とてもわくわくしました。
どの本も、どなたかが読まれて、
いいって感じられた本。

実は、この机の様子に触発されて、
小学生のころの学級文庫の棚を思い出しました。
クラス内の本棚です。

いま思うと、
義務的においている本もあったでしょうが、
先生の意向はきっと出ていて、
(けっこう、おすすめしていたりしたので)
確か、生徒の意見も反映される仕組みでした。
シリーズものなど、1と2までしかなかったのが、
人気があると、全部揃えられたりしていました。

読みたい、と思ったときに、
どういうふうにだったか、
希望を出せるようになっていて
全部ではないのですけれども、
あるとき、入っている。
小学生にとっては、とても喜ばしい瞬間でした。

図書館と、その本棚とは大きな違いがありました。
それは、コミュニケーションの棚であった
という点です。

本がたくさんある、とか、
本をかりられる、とかではなくて、
「みんなの本棚」でした。

本は下校時に持って帰ってもいいけれど、
次の日の朝、いったん本棚に返す。
読みたかったら、また休み時間にとって読む。

本棚は、かりる本が待機している場所ではなくて、
読む本が並んでいるところでした。

いま考えると、すごいなと思います。
ものすごく機能していました。
読みたいけど、いま誰ちゃんもはまっていて
すぐにもっていっちゃうから急いでとらなきゃ
みたいな、我先にという競争も生まれていたし、
あの本、しばらくみないけど誰がもっているんだ、
という騒ぎも起こりました。
先生は本当に、むしろ大変だったでしょうが、
私もあのとき、けっこう本を読みました。

机の上の本たちもそうですが、
ただあるのではなくて、
本のうしろに、人の姿(小学生の場合は、お友だち)
を見られる、というのが、
「読みたい」気持ちを後押していました。

本来は、図書館全体が
そうであるべきだったのかもしれない。
でも、教室の左側にいつも見えている学級文庫の棚に
優位性があるのも仕方がなかったかなと思います。

大きな別館の図書館などには
また違う楽しみ方があるわけですし、
両方ある、というのはより頼もしい。

図書館と別に、棚を設ける
というのはやはりいいアイデアだと
思い返し、改めて感じていました。

miotobi

Wish

2011年02月01日

IMG_6309

IMG_6332

1,200タイトルが並ぶ某ライブラリーの選書リストをみた。
小説があって料理本があって写真集があって、
そのすべてに込められた選書者の気持ち。
祈るような、「生きることを楽しいとおもってください」。

本を選ぶって、そういうことだ。

Asa.s


最新記事